一周忌を迎え

Wienerコアラの会・会員の皆様

師走を迎え、皆様つつがなくお過ごしのことと存じます。

昨年12月17日に湯浅勇治先生が急逝してから多くの方々がウィーン/日本各地で先生との別れを偲ばれ、思い出話に花を咲かせたことと存じますが、時の流れは早いもので、本日でちょうど一周忌を迎えるに至りました。

さて、先般の定例会にご参加いただいた方にはご案内差し上げましたが、この一周忌を境に、事実上停止していたコアラの会の活動を再開すべく、新体制を発足させました。

活動再開の第一弾として、まずは湯浅先生の遺品管理のためのクラウドファンディングを足許計画しています。下記が概要になりますが、詳しくは定例会資料(先般のメール添付)をご確認ください。

皆様のご協力をお願い申し上げます。

(追伸: 日本にご在住の方々へ向けて、湯浅先生の一周忌をお祝いする会を開催予定です。詳細は追ってご連絡させていただきます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。)

クラウドファンディングのご案内

クラウドファンディング業者・READYFOR株式会社さまのご支援のもと、
2024年1月16日より「湯浅先生の遺産継承のためのクラウドファンディングプロジェクト」を
開始致します。目標金額は450万円となっており、目標金額以上集まらない場合は
プロジェクト不成立となり一円も入金されない形式になっておりますので、
どうか皆様のご支援をお願い申し上げます。

Webサイトイメージ


| これまでの経緯とクラウドファンディングの背景

先生の没後、コアラの会の事務所(旧ウィーンの自宅・財産)がウィーン市にすべて没収されてしまいました。一方で先生は収集が大好きで、自宅には今では絶版になっている音楽書籍や、先生自身の書き込みが入った貴重な楽譜、その他CD・レコードが大量にありました。

”ちなみに私事(自慢話)ですが、私の音楽関連の所有物は、CD 約15000枚、オペラDVD 約300枚、レコード約12000枚、中学1年の時より始めたFM Air Check、カセットテープ約80000本、オープンリールテープ約1000本、2012年よりmp3にて録音約100TB、オーストリア放送、ラジオシュテファン、バイエルン4、NHK-FM、New York、BostonのFM局のクラシック番組をまだ毎日録音をしています。音楽楽書約1000冊、オーケストラのスコア約7000冊。私の家は倉庫のようなものです。” 


(湯浅勇治)

先生が生涯をかけて集めた物を全て没収・処分されてしまうのはあまりに勿体無いため、その歴史的・教育的価値を後世に引き継ぎこうと、ウィーン市との間で裁判を行い、最終的に先生の自宅・財産を我々弟子たちが法的に引き継ぐことになりました。

一方、遺品の移動・引越費用に加え、事務所の家賃をこのまま払い続けるのには金銭的に限界があるため、今後はこれらの貴重な遺品をできるだけデジタル化(徐々に現物を処分)し、その中でも著作権フリーのものは一般公開する方向で話が纏まりました。特に、楽譜に書き込まれた先生のメモは多くの音楽学習者の方々にとっても参考になるものが多いと考えており、本プロジェクトを通じてご支援いただいた皆様に、御礼として公開させていただく予定です。

| 費用資金使途

本クラウドファンディングでいただいたご支援は、湯浅先生の遺品整理に伴う一連の費用に補填させていただく予定です。

既に出費のあった片付け・引っ越し費用・遺品保管先の家賃に加え、楽譜のデジタル化・リワードの配布に要する費用に充当させていただきます。

費用総額は日本円で450万円となりますが、仮にこれ以上にご支援いただけた場合は、「Wiener コアラの会」によるイベント企画(コンサート・マスタークラス・座談会)を通じて皆様に還元させていただきたいと考えています。

| プロジェクトメンバー

平塚太一:東京藝術大学(B.A. 指揮科)、ウィーン市立音楽芸術大学(M.A. 指揮科)卒業。同大学(M.A. コレぺティ科)在籍

住沢明加留:東京藝術大学(B.A. 楽理科)卒業。マンハイム音楽大学(M.A. 指揮科)在籍

長瀬善則:慶應義塾大学 (B.A. 経済学科)、バークリー音楽大学(M.A. Music Business)卒業。現在、コロンビア経営大学院(MBA)、ジュリアード音楽院 Extension Program (Piano) 在籍